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今回はうつ病の症状について説明してみましょう。 患者自身は憂うつ、もの悲しさ、絶望感、気分の落ち込み、沈んだ気持ちが長く続いて苦しみます。また、自分に価値がないという思いが強くなり、ささいな出来事についても自分を責めるようになります。思考力、集中力が低下したり、物事に対する関心や興味が低下し、何もしたくないし、するのも億劫になります。 このような症状が、周りの人には、「なまけている」「たるんでいる」「ミスが多い」と映ることがあります。 うつ病は治る病気です。しかし再発することがありますので、根気よく治療することが大切です。
さて、うつ病と診断する質問です。 1. 抑うつ気分 「気持ちが沈み込んだり、滅入ったり、憂うつになったりすることがありますか」 「悲しくなったり、落ち込んだりすることがありますか」 2. 興味または喜びの喪失 「今まで好きだったことを、今でも同じように楽しく出来ていますか」 「仕事や趣味など、普段楽しみにしていることに興味を感じられなくなっていますか」
3. 食欲の減退、増加 「いつもより食欲が落ちていませんか」 「いつもよりずっと食欲が増えていませんか」 4. 睡眠障害(不眠または睡眠過多) 「毎晩眠れない、寝つきが悪い、夜中何度も目が覚めることがありますか」 「眠くて、毎日寝すぎているということはありますか」 5. 精神運動機能の障害 「じっと座っていられないことが多くなっていますか」 「話し方や動作が普段より遅くなっていたり、言葉がなかなか出てこないこと、それを人から指摘されるということがありますか」 6. 疲れやすさ・気力の減退 「いつもより疲れやすくなっているとか、気力が低下しているとか、感じることがありますか」 7. 強い罪責感 「自分は価値のない人間だと感じたり、悪いことをしたと罪悪感を感じたりしていますか」 8. 思考力・集中力の低下 「なかなか物事に集中できなくなっている、ということがありますか」 「普段より考えが遅くなったり、考えがまとまらなくなったりしていますか」 「普段なら問題なく決められることが、なかなか決められなくなっていますか」 9. 自殺への思い 「死について何度も考えるようになっていますか」 「気分がひどく落ち込んで、自殺について考えるということがありますか」
1〜9のうち合計5つ(またはそれ以上)あてはまる。 うち、1.2のいずれか一つを含むこと。
という場合は、うつ病の可能性が高いです。 うつ病は治る病気ですから、治療されることをお勧めします。 近くの診療内科・精神科に受診することをお勧めします。 心療内科・精神科に抵抗がある場合は、当院でも結構ですからまず受診してください。
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